港湾計画・運営に関するワークショップをインド・チェンナイで開催

2025年10月22日、当社理事で国際港湾協会(IAPH)の副会長(アジア1地区:アジア、南西、東・中東地域)を務める元野一生は、インド・チェンナイにおいてIAPH技術委員会(計画・運営・財務委員会)に関連したワークショップを開催し、意見交換会を行いました。

インド側からは、チェンナイ港湾公社総裁(Chairperson)、カマラジャー港社長(Managing Director)、およびDP World ChennaiとPAS Chennai、エナラスIAPHインド代表らが参加されました。

日本側からは、横浜港埠頭(株)、東京港埠頭(株)、横浜川崎国際港湾(株)、阪神国際港湾(株)、名古屋港管理組合、神戸市港湾局、大阪港湾局、苫小牧港管理組合、OCDIの港湾関係者のほか、IAPH事務局、北日本港湾コンサルタンツ(株)、赤倉康寛京都大学教授、松田琢磨神奈川大学教授らが参加しました。

意見交換では、インド側から1997年以降進めるPort PPPの進展についての説明がされました。Chennai港では港湾へのゲート前、更にはターミナルへのゲート前混雑が劇的に改善し、情報化が進展するなど効率的なターミナル運営が実現したとのことです。一方で、港湾の開発許可が、中央政府と地方政府にあることによるコンテナターミナルの過剰投資、後発のPPPと先発のPPPで政府の優遇措置に差が発生し、ターミナル間の競争条件の不整合にかかる懸念も示されました。

日本側からは、日本のカーボンニュートラル、デジタライゼーション、背後圏とのアクセス改善に関する取り組みの紹介を行いました。そして、アジア1地区の主要メンバーが揃う日・インド二国間で、引き続き協力してこれらの課題に取り組むことも確認しました。

またIAPH古市事務総長からは、IAPHの発足経緯や掲げるモットーなどを紹介し、インド国内の会員港湾に対して会員活動への積極的参加を呼び掛けられました。

一行は、意見交換に合わせて、カマラジャー港、チェンナイ港、住友商事とインド企業MahindarのJVが進める郊外の工業団地開発の視察を行いました。

日本側調査団とインドチェンアイ港の集合写真(中央はチェンナイ港総裁)
IAPH副会長(アジア1地区)およびIAPH計画運営財務委員長
(元野一生弊社理事)による会議冒頭のご挨拶
エナラス・カルネサン博士(IAPHインド支部長)によるご挨拶
元野一生IAPH副会長(アジア1地区)からの港湾官民連携調査と
陳腐化ターミナルの調査の進捗の紹介
チェンナイ港副総裁との現地調査と意見交換会