Interview 04 / Office Work

K.Kさん

安全を守る。その先に、自分の技術を横浜港へ残していく。

技術部 施設課 建設係 K.Kさんのポートレート

Engineering Work

安全を守る。その先に、自分の技術を横浜港へ残していく。

技術部 施設課 建設係
K.Kさん

横浜市出身。大学では海洋建築工学を専攻し、建築・土木分野を学ぶ。横浜で育った経験と、港湾や建設への関心を生かせる仕事として横浜港埠頭株式会社に入社。現在は、港湾施設の土木分野における補修、再整備、設計、積算、工事監督などを担当している。

職種
技術職
担当
土木分野の補修・整備
入社年度
2019年度

巨大なガントリークレーンが動き、多くの貨物が行き交う横浜港。その日常を足元から支えているのが、港湾施設の設計・補修・再整備を担う技術職です。

技術部施設課建設係で土木分野を担当するK.Kさんは、事務所で図面や工事計画に向き合いながら、現場にも足を運び、安全で使いやすい港をつくり続けています。

仕事の根底にあるのは、横浜への想いと、技術者としてより良いものを残したいという強い意志でした。

Q.01

まず、K.Kさんが担当している仕事を、学生にも分かるように教えていただけますか。

技術部施設課には、土木・建築を担当する建設係と、クレーンや電気設備を担当する設備係があります。私は建設係で、主に土木分野を担当しています。

具体的には、自動車ターミナルやコンテナターミナルなど、港を利用する企業へ貸し出している施設の補修や再整備です。アスファルト舗装、排水施設、ガントリークレーンが移動するためのレールなど、港の機能を足元から支える施設を管理しています。

私たち自身が重機を動かして工事をするのではなく、工事を発注する立場として、設計や工事費の積算、施工会社や施設利用者との工事調整、現場の進捗確認などを行います。

働き方としては、事務所で図面や資料を作成する仕事が6割、現場で工事の状況を確認する仕事が4割ほどです。机の上だけで完結するのではなく、実際の現場を見ながら仕事を進められることが、この仕事の特徴だと思います。

Q.02

事務所と現場、両方で仕事をする中で、何よりも大切にしていることは何ですか。

一番は、安全です。

港を利用している方から、「不具合があるので早く直してほしい」と依頼を受けることがあります。もちろん早く対応することも大切ですが、ただ工事を急げばよいわけではありません。

利用者の方がどこを通るのか、施工会社がどの範囲で作業するのか、港の機能を止めずにどのように工事を進めるのか。そうした条件を一つずつ整理して、安全な施工方法を考えることが私たちの役割です。

利用者と施工会社の間に立ち、双方と調整しながら、安全に施設を使い続けてもらう。そのことは、どの仕事でも最優先にしています。

Q.03

「安全を守る」と聞くと大切さは分かりますが、現場では実際にどのような危険があるのでしょうか。

以前、ガントリークレーンが走行するレールの基礎に不具合が生じたことがありました。

そのままクレーンが走ると、レールごと沈み、巨大なクレーンが傾いてしまう可能性があります。もし転倒するようなことがあれば、大きな事故につながります。

そうした事態を起こさないために、異常が出てから直すだけではなく、施設の状態を見ながら事前に補修計画を立てます。

横浜港では、多くの人や企業が施設を使い、日々の物流が動いています。その当たり前の景色を止めないためには、目に見えない段階からリスクを想像し、先回りして備えることが欠かせません。

責任の大きさを感じる仕事ですが、その分、港の安全を自分たちが支えているという実感もあります。

Q.04

これまでの仕事の中で、特にうれしかった言葉や、心に強く残っている瞬間はありますか。

工事が完成した瞬間は、やはり達成感があります。ただ、私たちの仕事は、工事が終わったら関係も終わるわけではありません。完成した施設を利用する方々とは、その後も長く関係が続きます。

実際に施設を使い始めた方から、「設計の段階で提案してもらった設備が、すごく使いやすい」と言っていただくことがあります。

また、別の不具合が起きて現場に伺った際に、「K.Kさんが来てくれれば安心です」と言っていただいたこともありました。

自分の技術的な提案が役に立ったこともうれしいですし、それ以上に、仕事を通じて信頼していただけたことが心に残っています。

技術職というと、図面や構造物に向き合う仕事に見えるかもしれません。しかし実際には、施設を使う方の声を聞き、その方たちと関係を築いていく仕事でもあると感じています。

Q.05

横浜で生まれ育ったK.Kさんが、横浜港の仕事を選んだ理由は何だったのでしょうか。

大学では海洋建築工学を学び、建築や土木に関わる仕事を考えていました。ゼネコンへの就職も検討していた中で、この会社を知りました。

私は生まれも育ちも横浜です。小さい頃から、「横浜といえば港」という感覚が自然にありました。

横浜の魅力は何かと聞かれると、うまく一言では表せないのですが、やはりこの街には横浜ならではの空気があると思います。身近に海や港があり、街の風景の中に港が溶け込んでいる。その環境で育ったので、どうせ働くなら、横浜や港に関わる仕事がしたいという思いがありました。

大学で学んだ建築・土木の知識と、自分が育った横浜への想い。その両方を生かせる場所だったことが、入社を決めた大きな理由です。

Q.06

これから技術者として、横浜港にどのような仕事を残していきたいですか。

これからも、新しい施設の整備や、古くなった施設の再整備に携わる機会があると思います。

その中で、決められた方法をそのまま繰り返すだけではなく、「より良く」を追求していきたい。自分なりに考えた、様々な提案をしていきたいです。

例えば、現在一般的に使われている材料や工法があっても、新しい技術を調べると、その現場により適した材料が見つかることがあります。まず一部で試験的に使い、結果を検証し、効果があればほかの施設にも広げていく。そうしたトライ・アンド・エラーを重ねたいと思っています。

将来、「この施設に使われている方法は、K.Kさんが提案したものだ」「この部分は長く使っているのに、今も壊れていない」と言ってもらえるような仕事を残したいです。

安全を守ることを土台にしながら、より長く、より使いやすい施設をつくる。その場所に、自分が技術者として考えたものを残していくことが、これからの目標です。

技術は、入社後にも身につけていける。大切なのは、横浜港のために働きたいという想いです。

技術的な知識は、仕事をしながら身につけていくことができます。

それ以上に、一緒に働く方に持っていてほしいのは、「横浜港のために働きたい」という気持ちです。

横浜に住んでいるかどうかにかかわらず、横浜や港が好きな方、社会を支えるインフラの仕事に関心がある方と、一緒に働けたらうれしいです。